機関紙「シャローム」より
2020年7月31日発行 №342 第4面
ロックバランシングって?
数年前からロックバランシングがちょっとしたブームです。
川辺に落ちている石を、接着剤も何も使わずに、
ただバランスよく積むことだけで作品を作るものです。
その作品はあまりに繊細なバランスで立っているがゆえに、
見る者の心を捉えてやみません。
もし、写真のような作品が川辺にあったら、
偶然たまたまできたと思う人がいるでしょうか。
模型と実物、どっちが精巧?
万有引力の発見で有名なアイザック・ニュートンに、こんな逸話があります。
ある時、ニュートンは太陽系の模型を作りました。
その模型はハンドルを回すと惑星が連動して動く非常に精巧なものでした。
しばらくして、ひとりの友人がニュートンの家にやって来ました。
彼は無神論者でしたが、科学者だったので、模型を見て、
すぐそれが何かを見てとり、言いました。
「実によくできている。これは誰が作ったんだい?」
「誰でもないよ。偶然いろいろな材料が集まって、たまたまこんな形になったんだよ。」
ニュートンがまじめな調子で答えたので、彼はイライラした様子で言いました。
「人をバカにしないでくれ。誰かが作ったに決まっているじゃないか。君じゃないのか?」
「その通りだ。しかし君は、この単なるおもちゃがひとりでにできたと言ったら信じない。
なのに君は、この模型よりもはるかに複雑で精巧な本物の太陽系がひとりでにできたと言う。
いったいどうしてそんな結論になるのか、ぜひ説明してくれたまえ。」
作品が示すもの
聖書に次のようなみことばがあります。
神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、
世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、
はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。
(ローマ人への手紙1章20節)
ロックバランシングとは別に、古くから人は石を積んできました。
ケルンです。
今でも稜線など特定のルートを示す道標として使われています。
それは人工物であることが自明であるがゆえに、目印となるのです。
この世界は、創造主のあまりに精巧な作品、被造物であふれています。
先のやりとりの後、ニュートンの友人は創造主の存在を認めるようになったそうです。
積み石ですらその作者の存在を示すとするなら、太陽系はおろか、
花の1つ、虫の1匹は、あなたが創造主の存在を知る道標として、
十分ではないでしょうか。